愛車と暮らす。カリフォルニア風ガレージハウスを実現する方法

愛車と暮らす。カリフォルニア風ガレージハウスを実現する方法

愛車を雨風にさらさず保管したい、車のメンテナンスや趣味に使えるスペースがほしいという方におすすめしたいのが、建物の一部に車庫を組み込んだ「ガレージハウス」です。ガレージハウスにはさまざまなスタイルがありますが、今回はアメリカ西海岸沿いでの生活をイメージした、カリフォルニア風ガレージハウスの事例や設計のポイントについてご紹介します。

ガレージハウスで愛車が主役の家づくりを

愛車と暮らす。カリフォルニア風ガレージハウスを実現する方法

ガレージハウスが車好きの方に支持されている理由は主に3つです。

1つ目は、セキュリティ性。大切な愛車を、盗難やいたずらの心配がないところに格納でき、安心を手に入れられます。

2つ目は、雨を避けられること。ガレージから居住空間へ直接アクセスできるような出入り口を設ければ、雨の日も傘を差さずに家の中へ入れます。たくさん荷物がある日も、落ち着いて家へ運べますよ。

3つ目は趣味のスペースとしての価値です。ガレージでは愛車のカスタムやDIYなど、まるで大人の秘密基地のように趣味に熱中できます。収納機能も抜群なので、お部屋の中がカー用品や工具、アウトドアギアなどのグッズで溢れることがないというのも、うれしいポイントです。

また、希望によっては、室内側からガレージが見えるようなプランをつくることもできます。リビングから愛車を眺められるなんて、車好きの方にとっては夢のような生活ですよね。ガレージでの作業中に、室内にいる家族とのコミュニケーションがとりやすいというメリットもあります。

【事例1】ガレージとカバードポーチのある家

ここからは、おしゃれなガレージハウスの事例を2つご紹介します。新築やリフォーム時の参考にされてくださいね。

最初にご紹介するのは、アメリカンな外観が素敵なこちらの住宅です。

愛車と暮らす。カリフォルニア風ガレージハウスを実現する方法

外壁は薄いイエローのサイディングを横張りに。まさにアメリカの住宅といった見た目で、お気に入りのアメ車によく似合う。
写真提供/(株)小栗工務店

こちらの住宅は「趣味のアメ車を格納するために、ガレージがほしい」という施主様からのご希望をもとにつくられたそう。建物右手に、白いシャッターのガレージが備えられています。

ガレージのシャッターは、家を訪れたお客様や帰宅時にも目に入りやすい部分。面積も大きいので、雰囲気に合うものをこだわって選びたいですね。

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カバードポーチをつくると、重心が低くどっしりとした外観に。白い直線的なフェンスも定番。
写真提供/(株)小栗工務店

家のまわりにこのような屋根付きのカバードポーチをつくるのも、アメリカの住宅では定番のスタイルです。お庭に植えられたソテツが、南国の雰囲気をアップさせています。

【事例2】ニューポート・ビーチをイメージしたガレージハウス

次にご紹介するのは、カリフォルニア州ニューポート・ビーチの住宅街をイメージしてデザインされたこちらの住宅です。

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広い敷地にどっしりとした外観デザインが本場アメリカの住宅のよう。
写真提供/Cdesign

ニューポート・ビーチは、カリフォルニア州南部のオレンジカウンティにある美しいビーチエリア。アメリカの人気ドラマ「the O.C.」の舞台としても知られている高級住宅地です。

外観はそんな海沿いの住宅を彷彿とさせる、爽やかな白のラップサイディングに。外壁材はアメリカでもよく使われている樹脂サイディングを採用しています。耐久性が非常に高く、塩害にも強いため、海沿い地域では特におすすめの外壁材です。

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外壁やフェンス、シャッターは白で統一。色や形はシンプルだが、重ね張りした外壁材で陰影ができて表情豊かな外観に。
写真提供/Cdesign

ガレージのシャッターは、パネルが天井に沿って収納される「オーバースライダー式」を採用。巻き取り方式のシャッターに比べると、天井部分に広めの設置スペースが必要ですが、開閉速度が速く、音も静かというメリットがあります。

リフォームでビルトインガレージをつくる方法

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リフォームでビルトインガレージを後付けしたい場合、大きく分けて2つの方法があります。

1つ目が、使わなくなった部屋をビルトインガレージにつくりかえる方法です。

壁の一部を撤去してシャッターや室内への出入り口を取り付け、土足OKな床材に変えるなどの工事をおこないます。ガレージ内や隣接した部屋が、外気温の影響を受けやすくなるため、断熱対策が必要となることもあるでしょう。

注意点としては、ビルトインガレージには大きな開口部が必要なため、建物全体の耐震性や耐久性に影響すること。もし補強工事が必要であれば、工事費が大幅に増えるかもしれません。

そして2つ目が、庭にガレージ部分を増築するという方法です。

この場合は、住宅とのつなぎ目をどうするのか、ガレージの上階に部屋をつくるのか等によって、工事の内容や費用が大きく変わってきます。ガレージを増築できるかどうかは、建ぺい率などの条件にもよるため、施工店に相談しましょう。

カリフォルニア風ガレージハウスの設計のポイント

では、理想のカリフォルニア風ガレージハウスを実現するには、どのようなことに気を付けたらいいのでしょうか。

まずポイントとなるのが、ガレージの広さです。建物に組み込んだビルトインガレージは、完成後に拡張するのが難しいので、余裕をもった広さにしておきましょう。

車のカスタムやDIYをしたい場合、意外と道具がかさばります。工具類やスペアタイヤなどどんどん物が増えていくので、収納場所も忘れずプランに入れておきたいですね。

壁面に棚をつくれば、工具類を使いやすく収納できるのはもちろん、お気に入りの雑貨を飾ってガレージをおしゃれに演出することもできます。

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車1台分プラスアルファの余裕をもたせた広さのガレージ。向かって右手の造作棚には、お気に入りのグッズをディスプレイ収納できる。
写真提供/セルコホーム札幌南

ガレージの床材は、重量物である車やバイクが載せられる強さがあり、水や油などの汚れが気にならない素材を選びます。

例えば土間コンクリート仕上げは、車の重量にも耐えられる強さをもち、見た目も無骨でかっこいい雰囲気に。ただしそのままだと油が染み込むので、表面に塗装をするとお掃除がラクになりますよ。

またガレージハウスで必ず考えておきたいのが、車の音や排気ガスのニオイ対策。ガレージと隣接する場所には寝室などを配置せず、趣味の部屋や水回りにすると、車の出し入れの音も気になりにくいでしょう。ガレージ内で長時間作業するなら、換気扇やエアコンなどの設置も考えます。

カリフォルニア風ガレージハウスに合う外観デザイン

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水が染み込みにくく、汚れにくい樹脂サイディングを横張りに。白い外壁と青いドアが、カリフォルニアのビーチを思わせる。
写真提供/Skogのいえ

外観は白やブルーなど、海や砂浜をイメージさせる爽やかな色合いを中心にコーディネート。青空によく映える、明るいイエローなども定番色です。

外壁は細い板状の外壁材を重ねながら張り合わせる「ラップサイディング」に。木質・窯業・樹脂サイディングがよく使われますが、メンテナンスのことを考えると、水や汚れに強い「樹脂サイディング」がおすすめです。

ポイントを抑えれば、日本でもカリフォルニア風ガレージハウスをつくることは可能です。ぜひお気に入りのガレージを実現して、愛車との暮らしをさらに楽しまれてくださいね。

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