憧れの輸入住宅の施工事例をご紹介します。今回ご紹介するのは、日本の輸入住宅の中でも代表的な存在ともいえる北米スタイルの事例です。存在感がありながら日本の街並みによく似合い、おしゃれな外観デザインや北米ならではの外壁材、本格インテリアも見どころです。
輸入住宅とは？工法は枠組系、国別ではカナダ
北米の住宅事例。輸入住宅なら本場のテイストをそのままに日本で建てることができます。
（写真提供/Royal Building Products）
国交省によると、輸入住宅とは「海外の設計思想による住宅を、住宅１戸分として資材別輸入、若しくはパッケージ輸入、又は相当程度の輸入資材・部品を用いて建設したもの（※1）」のこと。
「海外の設計思想」とは、間取り、住まい方などの海外文化を取り入れたものをいい、「相当程度の輸入資材・部品」とは住宅一戸分に必要な資材、部品量の50％を超えるものとしています。
国交省が行った調査（※2）によると、輸入住宅の工法は枠組系（2×4工法など）が圧倒的に多く82.6％を占め、国別でみるとカナダが37.8％で1位となっています。
（※1、2 輸入住宅関連企業アンケート調査結果の概要/国交省）
輸入住宅はデザインも性能もメリットいっぱい
芝生にコンクリート、樹脂サイディング（ゼオンサイディング®）の外壁に水色の玄関ドアを組み合わせたカリフォルニア風の輸入住宅。玄関ドアも内開きの本格仕様です
（写真提供/小栗工務店）
輸入住宅のメリットは、異国情緒あふれるおしゃれなデザインであることはもちろんですが、実は性能面でも優れた特長を持っています。
外観のフォルムは、日本の洋風住宅とはひと味違う本格的な洋式デザインで、海外の街並みがそのまま表れたような、華やかな存在感があります。
また輸入住宅は海外の思想に基づいた家ですから、各所の寸法が広めにとられていたり、大型キッチンやパントリーが設置されていたり、ゆとりある暮らしを送ることができます。
インテリアも本場仕様ですから、日本のシンプルでスタンダードな内装デザインと比べると、色彩が豊かで装飾的なデザインが多くなっています。
ちなみに輸入住宅は日本仕様にカスタマイズすることもできます。例えば一部に畳コーナーを作ることもできますので、海外の家のいいところを取り入れながら、自分たちの生活スタイルに合わせた家づくりができます。
輸入住宅は性能面でも優秀です。例えば窓は樹脂製や木製など、日本ではかなり高性能な住宅で使われる製品が標準仕様であることも少なくありません。
特に今回ご紹介するカナダやアメリカなど北米スタイルの輸入住宅は、日本よりも厳しい気候の中で建てられている家。寒い冬でも暖かく過ごせるよう断熱性能に優れ、外壁材も凍害に強くメンテナンスが楽な製品が使われています。
それでは日本に実際に建てられた、北米スタイルの輸入住宅の施工事例をご紹介しましょう。
北米スタイルの輸入住宅の施工事例を見てみよう
施工事例-1 海外にいるような暮らしができる本格輸入住宅
大きなカバードポーチに白いラップサイディングがまさにアメリカン。妻飾りや飾り雨戸が華やかな外観デザインです
（写真提供/セルコホーム札幌南・札幌中央）
詳細は下記でもご紹介していますので、ご覧になってみてください。
こちらは北米の要素を盛り込んだ輸入住宅の施工事例です。アメリカンな外観デザインを引き立てているのは、白いラップサイディング。ラップサイディングとは横張の板を重ねて張り上げていく伝統的な外壁のことで、北米ではスタンダードな外壁デザインです。
外壁材は樹脂製のゼオンサイディング®です。樹脂サイディングはアメリカやカナダで最もポピュラーな外壁材です
間取りやインテリアにも徹底的にこだわっていて、大きなキッチンにパントリー、クラシックな内装など、特に海外の生活を経験された方からの評価が高いとのこと。家に居ながらにして海外の暮らしを感じることができる本格輸入住宅です。
施工事例-2 白い窓枠が美しく映える高性能の輸入住宅
白い枠まわりが美しく映える輸入住宅。白く装飾的な窓周りが特徴的です
（写真提供/小栗工務店）
こちらは複数の外壁材を使ってグラデーションに仕上げた輸入住宅の施工事例です。ベージュを中心とした色の濃淡で品よくまとめ、輸入住宅ならではの白く装飾的な枠まわりが美しく映えています。この太い装飾枠も輸入住宅ならではのデザインです。
こちらの施工会社が手掛ける北米の輸入住宅は、ほぼすべての家で小屋裏収納を設け、極力廊下を設けないようにしているとのこと。玄関を入るとすぐにひろびろとしたリビングに繋がり、まさにアメリカンな暮らしができます。これも高気密・高断熱住宅だからこそできる間取りといえるでしょう。
施工事例-3 爽やかなブルーのアーリーアメリカンな輸入住宅
爽やかなブルーのラップサイディングに木質感あふれる柱やフェンスの組み合わせがまさにアーリーアメリカン！ゆったりとした敷地に堂々と建つ輸入住宅です
（写真提供/株式会社ecoaハウス プルーデンス事業本部）
こちらは爽やかなブルーの外壁に、ナチュラルな木質感あふれる柱やフェンスを組み合わせたアーリーアメリカンスタイルの輸入住宅の施工事例です。
外壁材は北米で多く使用されている樹脂サイディング（ゼオンサイディング®）で、凍害に強く、塗り替えが不要なので、この美しい色合いが長持ちします。
玄関まわりにはアメリカンハウスには欠かせないカバードポーチ、その隣には特徴的な白いガレージドアが取り付けられ、輸入住宅ならではの洗練された雰囲気があります。
実はこのガレージの内部は車庫としてではなく、思う存分趣味を楽しむための空間として計画されました。内部はラジコン大型飛行機模型の製作ができる工房になっていて、塗装フィニッシュまで一貫して作業も可能。オリジナリティあふれる楽しいガレージライフが満喫できます。
妻側には華やかなアイアン飾りが取り付けられ、可愛いアクセントになっています。窓の形は縦長が基本。これも引き違い窓が多い日本の住宅とは異なる部分で、輸入住宅らしさを感じさせる要素のひとつです。
バルコニーの下に取り付けられている木質のフェンスの中はバスコートになっています。窓を開け放して露天風呂感覚で入浴ができ、体が温まったらこのバスコートに出てクールダウン。
内部はアールの下がり壁や、リビングの吹き抜け天井に映える2本の化粧柱、重厚感あふれる大型の造作書棚、美しいブルーの輸入タイルなど、アメリカンハウスならではの堂々としたしつらえです。
輸入住宅は、時代のトレンドに左右されない飽きの来ないデザイン、そして海外デザインならではの華やかさや風格があります。洋風の家にしたい、個性的な家にしたいという方は、家づくりの際の候補に入れみてはいかがでしょう。
リフォームでも輸入住宅のように変身させることは可能です。下記に、和風住宅をアメリカンスタイルにリフォームした施工事例をご紹介しています。あわせてご覧になってみてくださいね。
