家の維持に欠かせない外壁のメンテナンス。外壁材選びに悩んでいる人も多いのでは?そんな時は、工事の目的とメリットを改めて整理すると、わが家にとっての適切なリフォーム方法が見えてきます。今回は、デザインと機能、コストを上手に両立させる外壁リフォームのコツと、施工例をご紹介します。
目次
外壁材はどれを選べばいい?目的やメリットを整理すると最適な答えが見えてくる
外壁の工事はリフォームの中でも費用ボリュームが大きく、また面積が広いため、外壁材の選び方によって、デザインや機能、コストが変わり、先々にかかる費用も大きく違ってきます。
どれを選べばいいかは、築年数、今後の生活設計、現在の外壁の状況、予算などによって異なりますが、「外壁リフォームの目的やメリット」を改めて整理すると、わが家にとっての最適な答えが見えてきます。
外壁リフォームの目的を整理すると、大事なことが見えてくる
まずは何のために外壁リフォームをするのか、その「目的」を考えてみましょう。大きく2つありますので、改めて整理しておくと、リフォームで大切なことが見えてきます。
構造部を守り、建物を健康に維持し続けるため
外壁リフォームの目的のひとつ目は、建物の構造部を守り、家を健康に長く維持し続けることにあります。
外壁には、家を支える構造部を風雨や紫外線から守る大切な役割があります。そしてその性能を維持し続けるためには定期的なメンテナンスが必要です。
必要なメンテナンスをしないまま放置してしまうと、モルタルのひび割れや、サイディングのシーリングの劣化が進み、内部へ水が浸入する可能性があります。そうなれば、構造部にまで劣化や腐食が及んでしまいます。
構造部が劣化すると耐震性能が落ち、建物の安全性が損なわれます。また構造部の補修には多額の費用が掛かるため、そうなる前に定期的にメンテナンスのリフォームをしておくことが大切になるのです。
美観を維持・向上させるため
外壁リフォームの目的の2つめは、建物の美観を維持・向上させることにあります。
築年数が経過すると、どうしても外壁の汚れや劣化が目立つようになり、家が古ぼけて見えてしまうこともあります。わが家はいつもキレイでありたいもの。外壁リフォームをすれば外観を美しく保ち続けることができて、また新たなデザインでイメージチェンジをすることも可能です。
外壁リフォームのメリットを知っておくと、わが家に必要な外壁材が分かる
外壁リフォームの「メリット」には、大きく4つあります。リフォームに求めるものは何なのかをしっかり整理しておくと、わが家にとって必要な外壁材が見えてきます。
安く家を維持し続けることができる
外壁のメンテナンスのリフォームを定期的に行ない、家を健全な状態に保ち続ければ、家の寿命が延びます。これは長い目で見ると、費用面でのメリットが大きくなります。
一例に、メンテナンスをせずに30年ごとに建て替えた場合のトータルコストは90年で7800万円、メンテナンスや性能向上のリフォームをしながら90年、家を維持し続けた場合のコストは5200万円(※)というデータがあります。
(※住宅リフォーム推進協議会「長寿命化リフォーム」より)
またメンテナンスのリフォームをする際に、高耐久な外壁材や屋根材を選んで、先々のメンテナンスコストを削減すれば、更に安く家を維持し続けることができるようになります。
更なる機能の向上ができる
外壁材を上手に選べば、更なる機能の向上ができます。外壁材は時代と共に進化しています。汚れや塩害、凍害などに強く、高耐久で劣化しにくく、長期間簡易なメンテナンスで維持できる外壁材があります。またシーリングの打ち替えが不要なサイディングもあります。
デザインを一新して新しい我が家に出会える
新築時の美しさを取り戻したり、よりデザイン性の高い外壁材で美観を向上させたり、外壁リフォームはわが家を美しく蘇らせてくれます。
今ある外壁の上から新しい外壁材を張るカバー工法なら、外壁材そのものを変えることができるので、外観デザインを一新させることも可能です。
資産価値を維持しやすくなる
美しい外観の家なら、家の売却をする際も買い手がつきやすく、賃貸なら借り手がつきやすいなど、資産運用がしやすくなります。
デザインと機能、コストを両立させた外壁リフォームの施工例
後悔しない外壁リフォームをするためのポイントは、デザイン、機能、コストを両立させる外壁材を選ぶことにあります。
<リフォーム前>
<リフォーム後>
純和風の家をアメリカンハウスに変身させたリフォームの施工例です。一見、わが家には難しいと思われる外壁材でも、装飾枠などを使ってデザインすれば、驚くような大変身をさせることが可能です。
こちらで使用されている外壁材は、北米の樹脂サイディングです。カバー工法でリフォームしています。高耐久で塩害や凍害、酸性雨に強く、汚れても水洗いでキレイになるなど機能面でも大幅にアップ。
塗装ではなく材料が練り込んであるので塗り替えの必要が無く、シーリングを使わない工事方法のためシーリングの打ち替え工事も不要など、先々のメンテナンスコストを大きく削減できるようになりました。
外壁リフォームは、初期コストが安くても、後からメンテナンスの費用がかさみ、結局高くついてしまうといったことが起きがちです。初期コストは家の形状によって異なりますので、まずは見積もりをとり、先々のメンテナンスコストと合わせて、向こう30年ほどのトータルコストで比較してみましょう。
外壁リフォームに悩んだら、まずは目的とメリットを整理整頓。デザインと機能、コストを両立させた外壁材選びで、後悔の無いよう計画を進めてくださいね。