外壁リフォームがあか抜けるカギは屋根とのカラーバランス!
ファッションにも共通するコーディネートのルールで、よりきれいな外壁に

「リフォームしてきれいな外壁に仕上がったけれど、全体で見ると何となくやぼったい・・・」そんな風に感じてしまったらもしかすると全体のカラーバランスが崩れているのかも。実は住まいの外観やインテリア、そしてファッションにも共通する「カラーコーディネートのルール」が存在します。今回は、我が家があか抜けるカギは屋根とのバランスにあり!屋根と外壁のカラーコーディネート術をご紹介します。

家もファッションも同じ!カラーコーディネートのルールを守ればセンス良く決まる

我が家の屋根の見え方を、外に出てチェックしてみましょう。
カラーコーディネートのルールに沿って色選びすれば、見違えるように素敵に変わります。

インテリアでもファッションでも、そして住まいの外観も、全体のカラーバランスが整っているとセンス良く見えます。しかしそうは言っても家のカラーコーディネートは難しそう、特に外観は難しいと思っている人も多いことでしょう。

特にリフォームの場合、新築の時には整っていたバランスも、屋根、外壁、サッシ、ドアとバラバラに工事をしていくうちにどうしても崩れがちに。カラーバランスが整った家はすっきりと洗練された印象がありますが、崩れてくるとやぼったくあか抜けない雰囲気になってしまいます。

では、どのようにしてカラーバランスを整えれば良いのでしょうか。やっぱりセンスが勝負?いえいえそんなことはありません。実は、カラーコーディネートには、黄金の比率と呼ばれる誰でもセンス良くバランスを整えることができる魔法の割合が存在します。そしてこれは家の外観だけでなく、インテリア、商品のパッケージ、webサイト、そしてファッションでも共通のルールとなっています。

その “黄金の比率”とは、色のバランスを70:25:5、つまり70%、25%、5%の割合で分配することです。そしてこの中の一番大きな70%を占める色をベースカラー、25%をメインカラー、5%をアクセントカラーと呼んでいます。

つまり、普段のファッションもこの割合でカラーコーディネートすればおしゃれに見えるということなのです。家の外観も、屋根やサッシ、ドアなどを含めた全体のカラーバランスをこの割合で整えれば、センス良くあか抜けて見えるようになるのです。

インテリア写真にもカラーコーディネートの黄金の比率が良く使われています。
例えばこの写真は、ベースカラーが壁やレースのカーテンの白、メインカラーがブラウン、アクセントカラーがオレンジです。

外に出て我が家の屋根をチェックしてみて!外観のカラーバランスの整え方

それでは外に出て現在の我が家のカラーバランスを再確認してみましょう。注意したいのが、黄金の比率を整えるためには、使う色数を3色以内に絞る必要があることです。もちろん4色5色と使いこなすことも可能ですが、多色使いをセンス良くまとめるにはかなりのテクニックが必要なので、まずは基本の3色に近付けるよう計画してみましょう。

まずは屋根に注目です。どのくらいの大きさで見えているでしょうか?屋根が大きく見える家は、外壁を単色でまとめてベースカラーの70%とし、屋根を25%、残りの5%をサッシや玄関ドアで構成するように考えると、カラーバランスが整います。

外壁を単色にするのは物足りないと感じる場合は、立体的なデザインのサイディング材を使いましょう。こちらの写真は、よろい張りと呼ばれる伝統的な外壁仕上げを模した樹脂サイディングの外壁です。単色でも、陰影が豊かな表情を生み出し、高級感あふれる住まいに仕上がっています。

屋根が大きく見える家は、外壁は単色でまとめ、窓枠や玄関ドアをアクセントに。
立体感があるサイディングを使えば、表情豊かに仕上がります。

平らな屋根や勾配が緩い屋根の場合は、ほとんど屋根が見えないため、外壁を単色にしてしまうと魔法の割合からかなり離れてしまいます。そんな時は、外壁を70%と25%の割合でツートンカラーに色分けすればOK。5%のアクセントカラーはサッシや枠、ドアなどで配分しましょう。

屋根が見えない家は、外壁でカラーバランスを整えるとおしゃれに決まります。
ツートンカラーにする場合は、半分ずつで色分けするのではなく、黄金の比率に乗っ取って分けるのがセンス良く見えるコツです。

屋根の色に合わせた外壁のカラーコーディネート例、リフォームだからこそのチャレンジ

色の割合が分かったところで、次は屋根の色別に似合う外壁の色をご紹介しましょう。まずは人気の黒色とグレーの屋根です。モノトーンの屋根は、どんな外壁にも似合う万能色ですから、理想のイメージに合わせて外壁の色選びが思う存分楽しめます。

グレーの屋根にクリーム系の外壁は、明るく優しく、そして朗らかな雰囲気があります。
立体感がある樹脂サイディングなら、平坦なイメージにならず表情豊かに仕上がります。

ナチュラル、シンプルなイメージでまとめたい場合は、暖かみのあるライトグレーやクリーム色の外壁を選びましょう。明るく優しい雰囲気に仕上がります。モダン、シャープなイメージで決めたい場合は、濃いグレーやくすみのない白を選ぶとスタイリッシュに仕上がります。

リフォームだからこそチャレンジしたい色もあります。それは、これまで選びきれなかった赤や青、緑といった華やかな色です。新築の時は無難に飽きの来ない色ということで、どうしても保守的な色を選びがちですが、リフォームとなると話は別です。

せっかくのチャンスですから、これまで諦めていたことを叶えたり、長年温めていた理想の家づくりにチャレンジしたりしてみましょう。思い切って冒険してこそ、想像を超えた我が家に出会えます。

グレーの屋根に赤い外壁の家。赤も色味をしっかり選べば品よくまとまります。
こんな素敵な住まいに生まれ変わったら、お友達を呼んで自慢したくなりますね。

こちらは、グレーの屋根に赤い外壁を合わせた家です。赤色と言ってもマットで渋い色味なので上品で落ち着いた雰囲気に仕上がっています。使われている色は、屋根のグレー、外壁の赤、そして窓回りの白の3色だけ。こんな素敵な住まいに生まれ変わったら、お友達を招いて自慢したくなりますね。

茶色の屋根に似合うのは、白や暖色系の優しい色の外壁です。逆に難しいのが、青系の色、ちぐはぐな印象になってしまうことがあります。色には暖かさを感じる赤や黄色などの暖色と、冷たい印象の青や緑などの寒色があり、茶色の屋根には暖色系の色がよく似合います。

茶色の屋根の場合は、外壁に暖色系の色を選ぶと、バランスよく見えます。

オレンジや赤色、青色の屋根に似合うのは、白やアイボリー、淡い寒色系の外壁です。屋根が主役になりますので、屋根の色を引き立ててくれる外壁を選びましょう。青色の場合は淡いグレーの外壁も良く似合います。

瓦、スレート、金属など、屋根材に合わせたコーディネートでワンランク上の住まいに

外壁の色選びの際は、屋根の色だけでなく、屋根材の特性を活かした選び方をすることで、ワンランク上の住まいづくりができます。屋根材には、和瓦、洋瓦、スレート屋根、金属屋根など、様々な種類があり、それぞれデザインやイメージが違い、似合う外壁も異なります。

和瓦は日本の伝統的なデザインで、抜群の重厚感と高級感があります。和瓦に似合う外壁は、よろい張りのような伝統的なイメージを持つもの、木や砂などの自然素材をイメージさせるものです。色は深みのある渋いブラウンやグレーが良く似合います。

洋瓦はクラシックな印象がある華やかな屋根材です。ヨーロッパの古い町並みを思わせるデザインですから、思い切ったカラフルな外壁も似合います。定番の組み合わせの白色の外壁はもちろん、卵の黄身のようなオレンジ色や、マリンブルーの外壁も洋瓦ならではのコーディネートです。

日本の住宅に多いスレート屋根や、リフォームで使われることが多い金属屋根は、シンプルなデザインなので、あらゆる外壁材とコーディネートしやすい万能選手です。深い緑色の外壁ならクラシックな雰囲気の家に、くすみのない白なら清潔感がある明るい家に、チャコールグレーならモダンにとまさに変化自在!カラーバランスに注意しながら、理想の我が家を目指しましょう。

住まいの外観をセンス良く決めるコツは、全体のカラーバランスを整えることにあります。上手に選んで、新しい素敵な我が家に出会ってくださいね。

 

著者プロフィール

Yuu(尾間紫)
一級建築士/インテリアプランナー/インテリアコーディネーター/マンションリフォームマネジャー

長年リフォーム業界の第一線で、数多くの住宅リフォームの相談、プラン設計、工事に携わってきた経験から、本当に価値あるリフォームについて皆さまにお話します。過去を繕うものではなく、未来の暮らしを創る「リライフのリフォーム」を提唱。実践的なリフォームのノウハウを、テレビや雑誌、新聞連載、講演などを通して発信中です。著書に『リフォームはこうしてやりなさい(ダイヤモンド社)』など。Webサイト「リフォームのホント・裏話」(http://www.ne.jp/asahi/net/rehome/)でリフォームの実践的なノウハウを公開中