外壁リフォームの悩みに答えます!
足場は本当に必要?足場活用でこんなにステキな我が家に

外壁リフォームで悩みの種となりがちなのが、足場のこと。今回は、足場は本当に必要なもの?足場費用を節約するコツ、足場を使いこなして我が家をステキにするアイデアなど、外壁リフォームでの足場活用術をご紹介します。

外壁リフォームの悩み、足場は架けないといけないもの?

費用が高くつきそうなので足場を架けたくない、足場は本当に必要なもの?
そんな疑問を持っている人は多いかもしれません。

そろそろ外壁リフォームの時期を迎えているのに、つい先延ばしにしてしまう理由のひとつに、「足場」があります。

ご近所のお宅のリフォームで、家の周囲をぐるりと取り囲むように足場が架かっている様子を見て、なんだかとても大変そう、費用が高くつくのでは?と、二の足を踏んでしまう人もいることでしょう。なかには足場を架けないで安く工事してくれるリフォーム業者がいると聞いて、足場は本当に架けないといけないもの?と悩んでしまう人も。

確かに足場は後に残らないものなので、そんな不安や疑問を持つ人がいるのは当然です。まずはなぜ足場が必要なのか、足場を架けないとどんなことになってしまうのかをご紹介しましょう。

足場無しで工事をすると、仕上がりが雑になることも

足もとがグラグラな状態では、適切な工事はできません。
大切な我が家に良い工事をしてもらうためにも、足場は必要なのです。

足場とは、外壁のサイディング工事や屋根の葺き替えなど、手が届かない高所の工事をスムーズに進めるために一時的に設置する構造物で、建築工事の中では「仮設工事」に分類されます。

仮設工事とは、工事をスムーズに行うために必要な手間や設備のことで、工事を適切に行うためには欠かせないものです。足場が無いと、手が届き難い場所の仕上がりが雑になったり、足元が危ういので工事のスピードが落ちたりする可能性があります。何より高所で足場無しに工事を行うのは、事故を起こす可能性があり大変危険です。

足場は工事の前日までに組み立てを行います。トラックで鋼管やステップ、階段などを運び込み、金物でつないで立ちあげます。足場の組み立てと解体は、一戸建ての場合、それぞれ1日程度で終了します。

仮設工事には、足場以外にも「養生」と呼ばれる工事があります。完成した部分や周囲を傷や汚れから守るためにシートや板で覆う工事のことです。外壁リフォームでは、工事をしない玄関ドアや、近くに置いてある車などをシートで覆い、工事中に傷や汚れが付かないように守ります。

足場の費用は家の大きさや形状によって異なりますが、おおよそ20万円~が目安です。これは足場の運搬と組み立て・解体の手間を含んだレンタル費用です。

足場費用をケチったせいで、下からは見えない部分の工事をしていなかったという話もあります。足場や養生は工事が終われば解体して残らないものなので、できれば架けたくないと思ってしまいがちですが、足場を架けた工事と架けない工事では、仕上がりが違います。正しく工事をしておくほうが結果的には得をするのです。

足場が必要なのにもかかわらず、足場無しで安く工事をするという甘い言葉には乗らないようにしましょう。

足場費用を安くしたいなら、長寿命な材料を選んでおく

家は定期的なメンテナンスが必要ですが、そう何度も足場を架けていては費用の負担が大変です。

足場が必要な工事は、外壁リフォームばかりではありません。屋根や雨樋、高所にある雨戸やシャッターの工事をする際にも必要となります。

家は、定期的なメンテナンスや修繕をすることで適切に維持し続けることができますが、そうは言っても何度も足場を架けていたら大変です。

例えば10年おきに外壁塗装をすると、30年間で足場費用20万円×3回、足場のためだけに60万円を支払うことになります。しかし塗替えやシーリングの打ち替えといったメンテナンスがほとんど要らない樹脂サイディングなら、足場の費用は不要です。つまりどんな外壁材を選んだかによって、足場にかかる費用が変わるということです。

これは屋根材や雨戸の材料などでも同じことが言えます。施工時は安く済むものでも、寿命が短い物を選べば、その都度足場を架ける必要があります。しかし実際のところ、いちいち足場を架けるのはもったいないということで放置され、劣化や腐食が進んでいるケースが少なくありません。

足場費用を安くしたいのであれば、メンテナンスがラクで、長寿命な材料を選んでおくことが肝心です。そして、それが家を長く健康に保ち続けることに繋がるのです。

足場を架けたら徹底活用!我が家をステキにイメージチェンジするチャンス

どうせ足場を架けるなら、そのチャンスを徹底的に活かしましょう。足場が必要な工事は意外とたくさんあります。それらをまとめて工事をしてしまえば、効率よくリフォームができます。

足場を必要とするリフォームの例

  • 外壁リフォーム(塗り替え・サイディング工事など)
  • 屋根リフォーム(塗り替え・葺き替え)
  • 雨どいのリフォーム
  • 軒裏や軒先など屋根の周囲のリフォーム
  • 太陽光発電や太陽熱利用システムの設置
  • 高所にある窓の交換や移動のリフォーム
  • 高所にある窓の付属物のリフォーム

足場を架けたら上記の工事も一緒にやってしまいましょう。意外に思われがちなのが、窓の移動のリフォームです。窓を大きくしたい、移動したいという場合も、高所の窓を工事する際には家の外に足場が必要です。外壁リフォームの際には、一緒に家の他の部分も見直しておくなど、無駄のない計画をしっかり立てましょう。

窓を縁取る美しいモールディング、ヨーロッパの家のような鎧戸が取り付けられた住まいです。
このような付属品だけを後から取り付けるとなると足場が必要です。外壁リフォームの時に一緒にやってしまいましょう。
こちらの外壁は樹脂サイディングなので、耐久性が高く、お手入れがラクなのが特徴です。
写真提供/セルコホーム金沢・高岡

足場があれば、手軽に我が家をセンスアップできるリフォームもあります。モールディングと呼ばれる飾り縁や花台、鎧戸、デザイン面格子は、足場があれば取り付けは意外と手軽で、外観をステキにイメージチェンジしてくれます。

存在を忘れがちな2階の小窓に、おしゃれな面格子を取り付けてデザインのアクセントにしたり、2階の西向きの窓に、西日を避ける屋外用のスクリーンを取り付けて夏を涼しくしたり。どれも足場を架けた時に一緒にやってしまえば、効率よくリフォームできます。

足場を架けるタイミングは、我が家を快適に、そしておしゃれにセンスアップさせるチャンスです。お見逃しなく計画を立てて、上手にリフォームをしてみませんか。

 

著者プロフィール

Yuu(尾間紫)
一級建築士/インテリアプランナー/インテリアコーディネーター/マンションリフォームマネジャー

長年リフォーム業界の第一線で、数多くの住宅リフォームの相談、プラン設計、工事に携わってきた経験から、本当に価値あるリフォームについて皆さまにお話します。過去を繕うものではなく、未来の暮らしを創る「リライフのリフォーム」を提唱。実践的なリフォームのノウハウを、テレビや雑誌、新聞連載、講演などを通して発信中です。著書に『リフォームはこうしてやりなさい(ダイヤモンド社)』など。Webサイト「リフォームのホント・裏話」(http://www.ne.jp/asahi/net/rehome/)でリフォームの実践的なノウハウを公開中